実演の前、教室の前はいつも紙を切って準備をします。
僕が使っている紙は、ネパールの手すきの紙、「ロクタ紙」と言います。この紙の全紙を必要なサイズに、水を湿らせて一枚一枚さいています。これを僕は「カミキリムシ」と言っております。「今日はカミキリムシしようか」こんな感じでね!
この作業は腰が痛くなり、地味で結構しんどい作業なのですが、僕はこのカミキリムシが好きでね、何でかというとね、最近は墨をすることがなく、ゆっくりと単調な作業の中で心を落ち着ける事もないので,その代わりに紙を切る時間を自分の中では大切にしているんです。今日は明日からの教室と実演のためにカミキリムシでした。
字を書くのはあっという間なんですが、何枚も何枚も書いていると時々何を書いてるのか分からなくなることがあってね、そんな時は書くのをやめて、カミキリムシして、また書き始める、それが僕のこころの整え方かな。